車のカスタムでは、マフラー交換も人気のある方法です。マフラーを変更すると、排気音やリアビューの印象を変えられます。製品によっては、排気効率や走行時のフィーリングの変化も期待できます。
しかし、マフラーは車検の基準に関係する部品です。好みのデザインや音質だけで選ぶと、騒音規制や排出ガスに関する基準などを満たせず、車検に通らないです。
そこで今回は、マフラー交換が車検に通る条件や、音量・排気の基準、交換時の注意点について解説します。

マフラーは、交換しただけで車検に通らなくなるわけではありません。車両に適合し、騒音や排出ガスなどの保安基準を満たしていれば、社外品でも使用できます。
ただし、見た目が純正に近い製品でも、すべての車検に対応しているとは限りません。車の年式や型式、エンジンの種類などによって適用される規制が変わるためです。
マフラーを選ぶときは、次のポイントを確認しましょう。
・車種や年式、型式に適合しているか
・騒音規制に適合しているか
・性能等確認済表示など、必要な適合確認の表示があるか
・排出ガス浄化装置などに問題が生じないか
・正しく取り付けられ、排気漏れがないか
国土交通省では、基準に適合しないマフラーの装着や消音器の取り外しを不正改造の具体例として挙げています。

マフラー交換で注意するのが排気音の大きさです。音が大きくなる製品を選ぶときは、車両に適用される騒音規制を確認しましょう。
近接排気騒音とは、停止した車両の排気口付近で、所定の方法に従って測定する排気音の大きさです。単位にはデシベル(dB)が使われます。
乗用車では、年式や車両の条件によって適用される上限値が変わります。例えば、従来の絶対値規制が適用される車両では、近接排気騒音の上限が96dBとなるケースがあります。
一方、一定の条件に該当する車両では、新車時の騒音値を基準とする相対値規制が適用されます。この場合は、新車時の近接排気騒音に一定の値を加えた範囲内に収まることなどが求められます。すべての車に一律で96dBという基準が適用されるわけではありません。
マフラーの基準は、停止した状態で測定する排気音だけではありません。車両が加速して走行するときに発生する騒音も規制の対象です。
そのため、近接排気騒音の数値を満たしていても、それだけで車検に通るとは限りません。特に比較的新しい車では、加速走行騒音に関する基準への適合確認も必要です。

初めてマフラーを交換する場合は、車検対応をうたう製品を選ぶとよいでしょう。ただし、商品名や広告に「車検対応」と書かれているだけで、すべての車両に取り付けられるわけではありません。
交換用マフラーには、騒音防止性能などを確認したことを示す「性能等確認済表示」が設けられている製品があります。
国土交通省に登録された機関が性能などを確認したマフラーには、この表示が付される制度があります。
ただし、表示がある製品でも、自分の車両に適合するかどうかは別に確認する必要があります。購入時にはメーカーの適合表を確認し、対象となる年式や型式を照合しましょう。
交換後に音量や乗り心地などが想定と違った場合や、車を売却するときに備えて、純正マフラーを保管できます。
ただし、純正品に戻せば必ず車検に通るというわけではありません。取り付け状態や排気漏れなども確認しましょう。

マフラー交換では、排気音だけでなく排出ガスへの影響にも注意しましょう。
車両には、排出ガスを浄化するための触媒が装着されています。交換作業でこれらの装置を取り外したり、正常に機能しない状態にしたりすると、排出ガスに関する基準を満たせなくなります。
また、触媒の位置や排気管の接続状態によっては、適切な取り付けができていないと排気漏れの問題が発生します。
マフラーを選ぶときは、排気音やデザインだけでなく、純正の排出ガス浄化装置を含めて適切に機能する構成かどうかを確認しましょう。

マフラー交換後に車検で問題になりやすいのは、次のようなケースです。
消音性能が不足していたり、経年劣化によって内部の部品が傷んでいたりすると、排気音が大きくなります。
車両に必要な騒音性能の適合確認ができない場合、車検で問題になります。製品の表示や適合資料を購入前に確認しておきましょう。
接続部分のガスケットが劣化していたり、固定が不十分だったりすると、排気漏れや異音につながります。
排出ガス浄化装置が取り外されていたり、正常に機能していなかったりすると、基準に適合しないです。
このようなトラブルを防ぐためにも、車種に適合する製品を選び、必要に応じて専門業者に取り付けを依頼しましょう。

マフラー交換にかかる費用は、製品の種類や車種、作業内容によって変わります。
純正交換タイプの社外マフラーから、高性能なスポーツマフラーまで価格帯は幅広く、取り付け工賃も別途かかります。
また、排気管の接続部分が固着している車両や、加工が必要なケースでは、作業費用が高くなります。
見積もりを取るときは、マフラー本体の価格だけでなく、取り付け工賃や必要な部品代、適合確認に関する費用も含めて比較しましょう。

マフラー交換は、排気音や車の外観を変えられるカスタムですが、車検に通るためには騒音や排出ガスなどの基準を満たす必要があります。
近接排気騒音には車両の条件に応じた規制があり、加速走行騒音についても確認が必要です。また、排出ガス浄化装置の取り扱いや、取り付け後の排気漏れにも注意しましょう。
初めてマフラーを交換するときは、車検対応という表示だけで判断せず、メーカーの適合表や性能等確認済表示などを確認することが大切です。
車種や年式に合ったマフラーを選び、必要に応じて専門業者に相談しながら、安全性とカスタムの楽しさを両立させましょう。
この記事は、VAHANAが運営する記事です。
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