車の改造、どこからが違法?知っておきたい保安基準の基本

パーツ情報
2026.10.14
車の改造、どこからが違法?知っておきたい保安基準の基本

車のホイールを交換したり、車高を下げたり、マフラーを交換したりするカスタムは、愛車を自分好みに仕上げる方法として人気があります。

しかし、車の改造は自由に行えるわけではありません。

公道を走行する自動車は、道路運送車両法に基づく「保安基準」に適合している必要があります。

改造によって保安基準に適合しなくなった場合は、不正改造に該当します。

では、具体的にどのような改造が問題になるのでしょうか。

ここでは、カスタムカーを作るうえで知っておくと良い保安基準と、注意する改造について解説します。

車の改造はどこからが違法なのか

車の改造そのものが違法というわけではありません。

保安基準に適合する範囲であれば、ホイール交換や車高調の装着、エアロパーツの取り付けなど、さまざまなカスタムを行えます。

問題となるのは、改造によって車両が保安基準に適合しなくなるケースです。

国土交通省も、不正改造について「改造、装置の取り付け、取り外しなどによって自動車が保安基準に適合しなくなるもの」としています。

そのため、「純正部品ではないから違法」という考え方は正しくありません。

社外パーツであっても、保安基準に適合した製品を正しく取り付けていれば使用できます。

タイヤやホイールのはみ出しに注意

カスタムで特に注意したいのが、タイヤやホイールの車体からのはみ出しです。

ホイールを交換して車体より外側に出しすぎると、保安基準に適合しなくなります。

国土交通省も、タイヤやホイールの回転部分が車体から突出する改造を不正改造の具体例として挙げています。

見た目を重視してホイールのリム幅やインセットを変更する場合は、フェンダーとの位置関係を確認してください。

また、タイヤが車体やサスペンションなどに接触すると、安全性にも影響します。

ホイールを交換するときは、デザインだけではなく、車種に適合するサイズやオフセットなども確認しましょう。

車高を下げすぎる改造

ローダウンも人気のカスタムですが、車高を下げれば下げるほど良いというわけではありません。

極端に車高を下げると、道路との接触や部品の破損につながる可能性があります。

また、最低地上高などの基準に適合しなくなる場合があります。

車高調を装着する場合は、購入した製品の調整範囲を確認し、保安基準に適合する範囲で車高を設定しましょう。

特にイベントなどで展示されている極端なローダウン車を、そのまま公道で走行できるとは限りません。

ショーカーの仕様をそのまま再現する場合は、車検や公道走行への適合性を別途確認します。

マフラーの交換も要注意

マフラー交換は、車の見た目や排気音を変えられる定番カスタムです。

しかし、消音器を取り外したり、基準に適合しないマフラーを装着したりする改造は不正改造に該当します。

特にマフラーを加工して音量を大きくする改造は注意が必要です。

国土交通省によると、内燃機関を原動機とする自動車には、騒音を有効に抑制できる消音器を備えます。

社外マフラーを選ぶときは、車種や年式への適合だけでなく、保安基準への適合についても確認しましょう。

ライトやウインカーの色を変更する

灯火類も、カスタムによって保安基準に適合しなくなるです。

たとえば、尾灯や制動灯、方向指示器などは、それぞれ使用できる灯光色が定められています。

国土交通省によると、尾灯や制動灯は赤色、後退灯は白色、方向指示器は橙色など、灯火ごとに基準があります。

そのため、見た目を変えるためにレンズを加工したり、指定されている色とは異なる光を出したりする改造には注意してください。

LED化する場合も、単純に明るくするだけではなく、取り付け後の灯光色や点灯状態などを確認しましょう。

フロントガラスや前席の窓ガラスにも基準がある

窓ガラスへのカスタムにも注意します。

特に運転者席や助手席の窓ガラスに濃い着色フィルムなどを貼る場合は、可視光線透過率が問題です。

国土交通省の資料では、運転者席・助手席の窓ガラスについて、着色フィルムなどを貼った状態で可視光線透過率が70%未満になるものを不正改造の例として示しています。

「透明に近いフィルムだから大丈夫」と自己判断せず、施工後の状態で基準を満たしているか確認してください。

エアロパーツやボディ加工にも注意

エアロパーツの装着も、条件によっては車両の安全性や寸法に関係します。

フロントバンパーやサイドステップ、リアディフューザー、ウイングなどを装着する場合は、パーツが確実に固定されているか確認しましょう。

また、鋭利な形状のパーツや、車体から大きく突出するパーツなどは安全上の問題になります。

大型エアロやオーバーフェンダーなど、車両の寸法に影響する改造を行う場合は、単純に取り付ければ良いとは限りません。

改造内容によっては、構造等変更検査などの手続きが必要になります。

違法改造には罰則もある

不正改造は単に「車検に通らないだけ」ではありません。

国土交通省によると、保安基準に適合しなくなる改造などを行った場合、改造を実施した者には6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が科されます。

また、不正改造された状態の車を使用している場合、使用者に対して必要な整備を行うよう命令されます。

整備命令に従わない場合には、使用停止命令や罰金の対象となります。

そのため、「車検のときだけ純正に戻せばよい」と考えるのは適切ではありません。

普段から公道を走行する車であれば、常に保安基準に適合した状態を維持しましょう。

カスタムする前に保安基準を確認する

車の改造で重要なのは、社外パーツか純正パーツかではなく、最終的に保安基準へ適合しているかという点です。

ホイールの交換、ローダウン、マフラー交換、ライト類の変更、窓ガラスへのフィルム施工などは、特に注意したいカスタムです。

国土交通省は2026年3月31日時点の「道路運送車両の保安基準」を公開しており、車両の各装置について細かな基準を定めています。

違法かどうか自分だけで判断するのが難しい場合は、カスタムショップや整備工場などに相談するのがおすすめです。

愛車を自由にカスタムすることと、安全に公道を走行することは両立できます。

パーツを購入する前に適合情報を確認し、取り付け後も車検や保安基準に問題がないか確認することが、安全なカスタムカーを作るための基本です。

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